循環のサラダ・温泉で野菜を茹でる – 温泉会議
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北の湯から南の湯から。日本全国の温泉を繋ぐ「湯戸端会議室」。温泉に浸って地元のレアな話が聞きたくなったら、この場所へお立ち寄りください。

循環のサラダ・温泉で野菜を茹でる

ハウスサンアントン シェフ・若旦那
野沢温泉「麻釜」の源泉は、住民の台所

170万年前に人類が初めて調理をしたのは、薪焼きではなく温泉による調理だったという説がある程、プリミティブな調理法。

そして、野沢温泉では日常の中に「それ」がある。

信州野沢温泉の台所「麻釜」(おがま)では、住民が採れた野菜や山菜を麻釜に持ち込み、茹でる。

ガスも電気も使わず、コンコンと湧き出る温泉で食材と会話をしながら火を通す。

今日の出来はどうか?どこが一番美味しい瞬間か?

人が温泉に浸かり温まるように、野菜にとっても温泉による加熱は特別な効果をもたらす。

循環のサラダ@ハウスサンアントン

じんわりと優しく火が入ったり、

甘みが際立ったり

ほんのりと硫黄の香りがなんとも言えなかったり

雨や雪がブナなどの木々、土を通り地中に染み込み、地中のマグマにより加熱され、温泉となって湧出するまでおよそ50年を要すると言われる。

そんな途方もない歳月の中を循環する水により野菜が育ち、また野菜を調理する熱源になる。

温泉で調理するとぎゅっと味わいが深くなる@ハウスサンアントン

水が巡る50年の循環の中で調理をした一皿。

「循環の皿」

50年がかりの料理です。

◆ハウスサンアントン

Haus St.Anton Hotel&Jam Factory

片桐健策
ハウスサンアントン シェフ・若旦那
アルペンスキー全日本選手権で2度の優勝の後スキーヤーから料理人に。 大阪で修行後、野沢温泉の実家のホテル「ハウスサンアントン」シェフとして独創系フレンチで野沢温泉を美食の街にすべく邁進してます。https://st-anton.jp/
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