湯量ブシャブシャな丸瓦湯口【山鹿温泉 ビジネス新青山荘】
屋根の頂点を守る「丸止瓦」をあしらった湯口さん。湯船に注ぎ込む湯量を適正に管理するお仕事ですが、ドバドバと流れるお湯を止められず、湯が拡散しています。適切な湯口業務をまっとうできておりません。
山鹿温泉の昭和レトロなビジネスホテル
国道三号線沿いの一等地に建つ「ビジネス新青山荘」。周囲に高い建物がない中にたたずむ地上6階の建物は、大きく目立っています。ビジネスホテルというより、昔ながらのマンションのような雰囲気で、どことなく安心感が漂っていますね。
最近は洋室のみのビジネスホテルがほとんどだと思いますが、こちらは和室も残っています。温泉地に残る昭和レトロなビジホらしくて、ほっこりしますね。
フレッシュな源泉がドバドバ完全かけ流し
大浴場は男女別の内湯のみで、それぞれ3、4人入ればいっぱいの湯船がひとつのシンプルな作りです。そこに無色透明な温泉がドバドバとかけ流され、ジャージャーとオーバーフローする様は圧巻です。湯がジャバジャバ流れる音が大きすぎて、浴室にいると他に何も聞こえないほどでした。もちろん、加水、加温、循環、消毒無しの「完全かけ流し」です。
泉質は、アルカリ性単純温泉。鮮度抜群のお湯は、生まれたての赤ちゃんのような、ほやほやで甘い硫黄の香りがすーっと鼻を抜けます。ツルツルヌルヌルの肌触りが心地よく、しばらくつかっていると、細かい泡付きにびっしり包まれる極上の浴感でした。飲んでみると、甘玉子味。源泉が37℃ほどのため、さっぱりさわやかな「ぬる湯」の湯浴みを堪能できます。ずっと入っていられるくらいの湯温ではありますが、お湯の素晴らしさと、いい温泉に出会えた私の興奮で、汗だくになるから不思議なものです。
屋根の頂点を守る役割の「丸止瓦」湯口さん
そんなフレッシュでドバドバな源泉供給を担当する湯口さんは、「丸止瓦」が配備されています。本来は家の屋根の頂点を守るために使われる瓦のため、安定的に湯船に源泉を注ぎ込む役割を任されているのでしょう。しかし、この激しい湯量は湯口さんのキャパを超えてしまい、ブシャブシャとお湯が拡散しています。業務放棄な感じで可愛いですね。
ちなみに、反対側の大浴場にいらっしゃる湯口さんは、「家紋付き瓦」なのだそうです。そちらの湯口さんにも、今度ごあいさつに伺えればと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
温泉情報
【山鹿温泉 ビジネス新青山荘】
住所:熊本県山鹿市新町104
電話:0968-44-0076
URL:https://shinseizansou.jp/
泉質:アルカリ性単純温泉(低張性 アルカリ性 温泉)
源泉温度:37.5℃
pH:9.5
湧出量:271ℓ/分(動力)
加水:なし(冬季は希望があればあり)
加温:なし
消毒:なし
利用状況:完全かけ流し
※訪問時の情報です(2019年5月)
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