絶景を歩く。「シャコタンブルー」(北海道積丹町 神威岬)
2022年4月、北海道・積丹半島(しゃこたん・はんとう)の先にある温泉、露天風呂などから臨む絶景で知られる「岬の湯しゃこたん」がリニューアルを経て営業を再開しました。”岬の湯しゃこたん”から見える絶景を実際に歩いてみませんか。
◆「岬の湯しゃこたん」の露天風呂からの絶景はコチラのHPで➡
片道20分の絶景コース「神威岬」
急峻な山肌や断崖絶壁の複雑な海岸線で知られる積丹半島。突き出した半島の先には、美しい色で知られる日本海が広がります。
そんな景観エリアの高台にあるのが「岬の湯しゃこたん」。
日本海や岬の絶景を眺めながらの温泉浴は格別ですが、その絶景の真っ只中を片道約20分で歩くことができるんです。
札幌中心部から車で約1時間50分、「岬の湯しゃこたん」からは車で15分ほどに位置する「神威岬」(かむいみさき)。
駐車場に車を停め、もしくはバスを降り(夏期のみ神威岬行きのバスが運行)、神威岬先端まで、片道20分ほどのハイキングです。
岬先端までは遊歩道が整備され、「駐車場」-「女人禁制の門・休憩広場」-「念仏トンネルビューポイント」-「遊歩道チャレンカの小道」-「神威岬展望台広場」の行程で、遊歩道の両側に広がる日本海と海岸線の景観を楽しめます。
シャコタンブルー
遊歩道を歩き始めるとすぐ、両側に広がる日本海。
その色は「シャコタンブルー」といわれ、訪れる人を魅了する積丹の海の色です。
エメラルドグリーンとコバルトブルーが織りなす透明度が高い澄んだ水の色と、強い風でも知られる神威岬の波が放つ真っ白な飛沫とのコントラストは、海を間近にしてこそ見られる迫力の美しさ。
下ったり、上ったり。ときには橋を進んだり。
白い「灯台」が見えたら、その先が「神威岬展望台」です。
展望台からは、この辺りの特徴でもある岩場に寄せる白波が印象的。風が強いほど白波の美しさが際立ちます。
そして潮騒のなかで感じる風の爽快感!
中でもひときわ目立つ岩が「神威岩」です。
各地に残っている”義経伝説”が実はここ積丹にもあり、その義経とアイヌの娘”チャレンカ”の伝説を今に伝える岩です。
遊歩道の入り口、「女人禁制の門」もチャレンカとの義経伝説に由来しています。
神威岬には伝説を説明する碑があるので、訪れた際にはぜひ読んでみてください。
岬の花々
“シャコタンブルー”と白波が印象的な積丹の海ですが、神威岬の遊歩道の周りに色とりどりに咲く花も見どころです。
6月頃からオレンジ色のエゾカンゾウが咲き始め、7月にはピンクのハマナス、8月にはツリガネニンジンやエゾカワラナデシコやエゾフウロなどがあちこちで見られます。
本州では高山植物とされるような花も間近に見ることができ、9月頃まで可憐な花を楽しめます。
展望広場
神威岬駐車場から岬先端の展望台まで徒歩約20分の道のりですが、特に真夏のオンシーズン、来訪者が多い日には、立ち止まりながら交互に行き交わなければならない場合もあり、実際には片道20分以上の時間がかかることがあります。
もし、往復40分以上の時間がとれないとき、体力に自信がない場合には、「展望広場」がおすすめ。駐車場から徒歩8分ほどで行くことができます。
駐車場を見下ろす「展望広場」からは四方を臨めるほか、「女人禁制の門」方向へ少し下ると、遊歩道「チャレンカの小道」とは違った角度で神威岬を眺められます。
神威岬では、少し曇りがちな日でもシャコタンブルーが意外によく見えることがあるので、晴天ではなくても、ぜひ足を運んでみてください。
最後になりましたが、積丹町の海岸線は、「ニセコ・積丹・小樽海岸国定公園」に含まれ、積丹町ではこの景観の保全と美化を目的に神威岬を訪れた人に遊歩道へ行く道の入り口で「自然環境保全協力金」をお願いしています。
景観の保全・美化に協力してもよいという方は、協力金(100円~)もお願いします。
絶景を歩いたあとは、温泉で〆る。
もちろん、温泉浴だけで十分に楽しめますが、ほどよいハイキングの後、温泉で心地よい疲労感を癒しながら絶景を満喫した達成感に浸れば、いつにも増して温泉浴の満足度はアップするはず。