国東半島・海門温泉とたこめし
温泉、自然、土地の食事で心も体も肌へもビューティをチャージする旅を探求して、年間200日、国内外の温泉を旅しています。
今回の温泉ビューティ紀行は、大分県の温泉と地域文化を楽しむ旅です。2泊3日で大分県の国東半島と由布院を旅します。隠れた名湯あり、絶景温泉あり、もちろん、そこでしか味わえない旅ごはんも!!魂を潤す温泉ビューティな旅へ・・・。
大分空港から国東半島を横断して海沿いに湧く「海門温泉」へ。曲がるところに、かつては見つけるのが大変な素朴な看板があったそうですが、今は立派な看板になっていました。堤防沿いの道を進み到着。小屋っぽい場所かと勝手に妄想していたら、なんだか、知り合いのおうちを訪ねるような玄関です。
光が差し込む癒しの浴室に、濃厚なにごり湯がかけ流し。泉質は、ナトリウム・マグネシウムー塩化物泉。pH5.9の弱酸性、泉温40.3度、成分総計23532mg/kgで濃厚な高張性、赤褐色のにごり湯で鉄Ⅱイオン17.1mg、二酸化炭素ガス669mg含有し、やわらかな肌触りながら、足先がじんじん。すぐに血行促進してぽっかぽかになります。
左から右に書いてある古い温泉分析表示が、たまらなくいい感じ♬
さて、楽しみにしていた、旅ごはんへ向かいます。
「涛音寮」は、明治の中頃(約140年前)、造り酒屋の母屋として重光銀九郎が建てた木造三階建ての建物で、最上階は天守閣のようなつくりになっています。
本業は表装で、屏風などをつくっています。近年は、想い出のある着物や書などを使って作る屏風のオーダーが人気。現代の家のインテリアにもなるようなデザインのものもあります。作業場やギャラリーがある1階はカフェにもなっていて、食事やお茶をいただけます。
お目当ての旅ごはんは、たこめし。伊美で捕れる新鮮なたこで炊く、たこめしです。まず、香りが美味しい。たこの出汁が染み込んだごはんと、絶妙な火入れ具合のたこが口の中でマリアージュ。はみはみと噛みしめるほどに旨みが広がって、ずっと食べていたい美味しさです。この日の小鉢は、ふんわりジューシーな鶏の唐揚げと、磯の香りが美味しいひじきと豆腐。蔵のあるお庭を眺めながらのんびり味わいました。
建物の中を見学できます。急傾斜の階段がかつての造り酒屋の面影を残しています。2階はお座敷、表装の作品や地元の陶芸の器などが置かれています。3階の天守閣部分からは、海と姫島が見えました。ああ。国東半島の突端まで旅してきたんだなあと、旅情を感じる風景でした。 (つづく)