冬の湯治 雪との生活が始まりました – 温泉会議
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『現代湯治』を複数のメンバーが語り合うように記事を執筆します。温泉でストレスを放電、心をふわりと軽く。ひとりでもふらりと行ける温泉宿の毎日をのぞいてみませんか。

冬の湯治 雪との生活が始まりました

若旦那

ついにこの時期がやって参りました。これからまた半年は雪の中生活が始まります。このまえ雪囲い外したばっかりだというのに、この野郎。(雪に対して)

冬になると仕事が倍以上に増えます。というか、ピーク時期はもう雪掻きしかしていない気がします。お客様には申し訳ありませんが、なんとか宿は道と駐車場を空けておくから、あとはどうぞごゆっくり!!と、屋根の上や、除雪車の中から思っております。

今日は豪雪地帯魚沼の、雪掻き事情、1日のスケジュール編をお届けします。とはいえ、地域や降雪量によってまちまちなので、栃尾又という湯治場ではこんな感じなんだな~、という程度に。

①朝4:00頃 スタッフと新聞屋さんが宿にたどり着けるよう除雪

早朝一回目の除雪

まずは、お客様のためもあるのですが、とにもかくにもスタッフさんが宿にたどり着けるように、また車を停められるように除雪。量にもよりますが、30分~1時間程度でしょうか。朝ごはんを用意する時間もあるので、なるべく早めに片付けます。あんまり綺麗にせずに、とりあえず、人と車が通れればOK。終わったら、せっせとお客様の朝食のご用意へ。

②8:00頃 ご出発されるお客様の車を雪降ろし

2回目の雪仕事

朝食のご用意が終わると、今度は出発されるお客様の車を雪から掘り出します。一晩で50cmの積雪なんて日には、もはや、泣きながら掘ってます。それを通り過ぎると、無我の境地で、ほぼ無心で雪と向き合います。こちらも30分~多いと1時間以上かかるときもあります。朝一にザっと片付けていた雪も所定のポイントへ排雪します。

ちなみに、除雪と排雪は違います。

おおまかに言えば、

除雪:雪をかき分けて、とりあえず雪を退けたり、通れるようにする

排雪:雪を川や、所定の廃棄場所へ運搬して雪をなくすこと

排雪までやらないと、延々、敷地内に雪が溜り続けてゆくのです。

③11:00~ 完全体の屋根の雪降ろし・駐車場の除雪・排雪

お客様のチェックアウトが終わると、次のチェックインまでに、そこいら屋根の雪降ろし、ピーク時や、降雪量の多いときは、「先週下ろしたばっかりなのに・・・・」と、思いながら再び屋根に上ります。

同時に、お客様のお車が少なくなった時間を見計らって、駐車場全体の除雪・排雪作業を行います。2~3人で分担して速やかに行います。と、いうのも、湯治のお客様は少しでもお湯に長く入りたいので、到着も早いのです。うかうかしていると直ぐに駐車場が一杯になります。ちなみに自在館はチェックアウトが11:00 早めに来てお風呂に入っていいですよ。という時間が13:00頃からなので、2時間程度しか時間がないのです。(お部屋は15:00~)

④8:00頃 スタッフが帰れるように、道をつける

最後のお仕事

最後は、スタッフが自宅に帰れるように、帰り道の確保です。降雪の多い時期は、もう帰るのも大変な位降ります。「もう、みんな今日は温泉入って、泊まっていったら?」とオススメするのですが、「絶対帰りますっ!」と、断固拒否されます。いくら、ゆっくり過ごす湯治場といえども、やっぱり、働くスタッフにとって、職場は職場のようです。

気をつけて帰ってね~、と気持ちを込めて雪を掻きます。

こんな感じで一日が終わります。大雪の日は、本当に1日中、雪掻きをしています。あまりお客様の目に触れるところではないですが、

星宗兵
若旦那
400年続く湯治宿(新潟県・栃尾又温泉 自在館)の若旦那、趣味は野球・スキー、ゴリゴリの体育会系、暇があれば山遊び。温泉が湧き続ける限りこの里山を守りたい。
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