【三朝温泉/三朝荘】がまた泊まりたい宿になったお話
今回初めての鳥取旅行で宿泊先に選んだのは、三朝温泉の三朝荘。
普段なら漏れなく事前の情報収集をするところですが、なんとなく、神様のお告げなのか、何も調べなくていい気がして事前情報無しで伺いました。
① シンプルで使いやすい客室
チェックイン後ロビーのソファに腰掛けると、目の前には薄っすら雪景色の庭園。大きな窓ガラスが額縁のようでうっとりしました。
客室はシンプルなもの。でもシンプルなものが使いやすく、日常とあまり変わらない動作で過ごせるので私好みです。
例えば、右手奥にちょっと写り込んでいるタンス。程よい高さの上にバッグから取り出した日用品を並べて置けます。
そう、私は“床に物が置けない”性格です。置ける物はゴミ箱とバッグと脱いだ靴下くらい。ですから、程よい高さの棚や台があるだけで過ごしやすい環境になります。
広縁の椅子に腰掛けて雪景色を眺めていると、ちょっと肌寒く感じました。そんな時は温泉に入って温まります。
② ほぼ貸切状態だった広い大浴場
たまたまですが、この日男性客は私だけだったようです。よって、男性大浴場は貸切状態でした。
世界屈指の放射能泉である三朝温泉を掛け流しで楽しめる浴室は、広くて開放的なものでした。
内風呂ではたくさんのラドンを吸って急に健康になった気がしてみたり、ひとりサイズの露天風呂では半分浮きながら半分寝落ちしてしまったり。
貸切状態だからこそ堪能できた部分も大きかったですが、こちらは客室数9部屋ですから、ある程度お客様が居ても混み合うことは少ないでしょう。
放射能泉で中と外から、そして転地効果も相まって、体が軽くなったような気がします。
③ 『量も質も』どちらも大満足だった夕食
三朝荘は、閉業した老舗旅館を倉吉のバッグメーカーが改修し開業した宿です。そこからの勝手なイメージで、夕食は『量より質』でお洒落な感じかな?と想像していました。でもその想像は一品目で思いっ切り壊れました。
メニューに「本日の一品」と書いてあったのでてっきり前菜程度かと思っていたら、まさかのカニ丸ごと。驚き。上手な食べ方をYouTubeで調べてから食べる。
鳥取の美味しいものが詰め込まれた創作九つ膳は、鳥取産のお刺身や鳥取牛のローストビーフなど、喜びが九つ。
柔らかくてとろけるような鳥取牛を程良く濃い目のすき焼きでいただいた後は、土窯ごはんが登場。宿の方も自信満々な表情。
蓋を開けてもらうとイクラと鮭の炊き込みご飯がたっぷり。「え?!これ一人分ですか?!食べ切れないかもしれません!」と言いながら、底なし沼のように完食。自分の食欲にびびる。
もはや、どれが“メインディッシュ”なのか分からなくなってしまうような豪華なメニューは『量も質も』どちらも満たされていて、お腹も心も満腹になりました。
なお、夕食のインパクトがあまりに大き過ぎて朝食はごく普通なものに見えますが、鍋物がありこちらも朝から満腹でした。
オープンして二年弱のようですから、まだお客様は多くないのかもしれません。個人的にはこのままあまり誰にも知られず、自分だけのお気に入り宿にしたい気持ちがありつつ、でも、ぜひ色んな方に体験してみて欲しい、そんな宿でした。
三朝荘さん、お世話になりました。また泊まりたいです。 ファンファン
三朝温泉 BARCOS RYOKAN 三朝荘 公式HP