旬を味わう、春の日 – 温泉会議
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『現代湯治』を複数のメンバーが語り合うように記事を執筆します。温泉でストレスを放電、心をふわりと軽く。ひとりでもふらりと行ける温泉宿の毎日をのぞいてみませんか。

旬を味わう、春の日

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すっかりご無沙汰をしておりましたが、各地で天候に恵まれたGW、皆さんいかがお過ごしでしたか?ここ別府鉄輪(かんなわ)もすごい人出となり、お陰さまで柳屋もとっても賑やかな日々となりました。

ご無沙汰していた投稿はそんなGWの出来事ではなく、それより少し前のお話しを。

柳屋の玄関は2週間ごとに野味に溢れた四季折々、色とりどりのお花に入れ替えをしており、ご宿泊の方だけでなく、ご近所の方々にも楽しみにして頂いている魅力のひとつ。

このお花は近くの山で自然と共に生きている先生にお願いをしており、その山で咲く季節の草木をここで表現してくれています。そんな先生の山での楽しみの一つが、いや修行の一つが”春のタケノコ掘り”。

「もう、歳で全部採りきれんから、タケノコ堀りに来てくれ」

と言うので山へと向かうのですが、先生は歳を感じさせない素早い動きで「あ、ここにあるよ」「あ、あそこも掘って」と僕の数倍の速さでタケノコを発見し、エンドレスタケノコ掘りとなるのでした。

正直急な斜面などは見て見ぬフリをしたいのですが、先生から「じゃぁ、あっちも行こか」など声を掛けられると「イヤだ」とも言えないもので、年に1度程度山に入るほどの体力しか持っていない僕は心臓バクバク、足もガクガクではありますが気力を振り絞って掘り続けるのでした。

なお、同行した柳屋女将はタケノコ発見担当でして、先生と一緒になって「あ、あそこも!」などとほのぼの言っていたり。今年は春から入った新人スタッフも連れて行ったので掘る担当が増えていたこともあり、小1時間ほどで30本以上の収穫に。
ちなみに掘ったタケノコを山から下ろすのもなかなか大変な作業ですが、先生も女将もみんなでたんまり抱えて山を降りる時はなんとも言えない達成感があるのでした。

そうして汗を流して掘ったタケノコは、さっそく鉄輪の名物でもある地獄蒸しでアク抜きをします。

掘り立て・土付き・皮付きのまま地獄釜へ!

放り込んで蓋をして、あとは蒸気におまかせ。おおよそ1時間半ほど蒸せば見事にアクが抜けるから不思議なもので、改めて地熱へ感謝と尊敬をするのでした。

そんな収穫の夜は、採れたてのタケノコを使った晩餐で乾杯。その日に採れたもの、食べたいもの、美味しそうで買って来たものがズラリとならんだ、豊かな夜となったのでした。

食後は心地よい疲れを、鉄輪の柔らかいお湯が緩めてくれるのでした。

文・柳屋 番頭

橋本栄子
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別府八湯の一つ「鉄輪」で「サリーガーデンの宿 湯治 柳屋」をはじめて八年が過ぎました。 サリーガーデンは”シフォンケーキと素朴な焼き菓子の店”で、ケーキショップとカフェを運営してしています。 そのサリーの心でお客様をお迎えする宿でありたい、鉄輪の豊かな湯の恵みをここを訪れる方と分かち合いたい。 そう願う私自身が夜毎温泉でプチリゾートできる幸せにひたる日々です。
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