温泉地でリズムを整えよう – 温泉会議
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北の湯から南の湯から。日本全国の温泉を繋ぐ「湯戸端会議室」。温泉に浸って地元のレアな話が聞きたくなったら、この場所へお立ち寄りください。

温泉地でリズムを整えよう

日本薬科大学 医療ビジネス薬学科 スポーツ薬学コース 特任教授・博士(スポーツ健康科学)

温泉は古くから現代まで観光や湯治として利用された場所です。「日本書紀」には舒明天皇や天智天皇などが道後温泉を訪れたなどの記載があり、いつの時代も様々な目的に利用されていた場所なのだなと改めて感じます。

コロナ禍でも多くの人々が温泉地を訪れ、久しぶりに賑わいを取り戻しつつあるようですね。しかし、短期の温泉旅行の後、疲れが抜けないと感じてしまう人もいるのではないでしょうか。

そんな人の温泉旅行とはこんな感じでしょうか。渋滞を避けるため、普段よりも早く起きて、ワクワクしながら家を出る。宿に着けばすぐさま温泉に入る。夜は美味しい食事にお酒も進み、普段より遅い時間に就寝。翌日はいつもより早く起きて朝から温泉に入る。そして1日観光で動き回る。これでは気分的にはリフレッシュ出来ても、就床時間や起床時間が普段と違って生活リズムが崩れてしまい、体調を崩してしまう人も出てしまいます。

心身を整えたいという目的で温泉にでかけるならば、温泉に入るだけでなく良い睡眠をとることも大切です。そのためには、人間の体内にあるリズムを崩さないように過ごすことをお勧めします。

日本には3万8千年前に人類がやってきたという学説がありますが、そのころから昼間は身体を動かし、夜は身体を休めるために寝る、という生活をしています。また、体温にもリズムがあり朝は体温が低く時間の経過とともに体温が上がり夜にはまた下がります。人には体内時計がありこれらのリズムを刻みながら体調を維持しています。

温泉地でお酒を呑み過ぎたり、就床時間が遅くなってしまうと睡眠も浅く時間も短くなりリズム崩れてしまいます。折角温泉に行って心身をリフレッシュさせようと思っても、気分はリフレッシュできてもカラダはリフレッシュ出来ていません。

温泉地に行ってしっかり温泉につかる、美味しい料理や美味しいお酒を呑むことも良いでしょう。ただ、心身のリフレッシュを目的に行くなら、睡眠の質や時間の確保もしたいものです。『快眠温泉』では、温泉でよい睡眠をとるためにどうしたらよいかをふまえて、温泉と睡眠の関係や、泉質や成分の特徴と快眠についても少しずつ紐解いてまいります。

石川泰弘
日本薬科大学 医療ビジネス薬学科 スポーツ薬学コース 特任教授・博士(スポーツ健康科学)
温泉入浴指導員、・睡眠改善インストラクター でもあり、生理学に基づく研究をもとに温泉・入浴・睡眠に関する講義や講演を多数実施。また、多くのトップアスリートや競技団体にリカバリーに関するサポートを行う。
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