肉厚で衣サクサクな「ちくわの天ぷら」湯口【松之山温泉 ふくずみ】
こんもりと育った析出物は、揚げたてのサクサクな衣のよう。熱々な「ちくわの天ぷら」をフーフーしながらかじれば、カシュっとジューシーなアブラの旨味が口の中いっぱいに広がりそうです。
日本三大薬湯「松之山温泉」の和モダンな宿
新潟県十日町市に湧く松之山温泉は、現在も10数軒の宿が点在する温泉地。成分が濃厚な温泉は薬効高いと評判で、草津温泉・有馬温泉と並び「日本三大薬湯」のひとつに位置付けられています。
そんな松之山温泉は、ユグチスト的に日本有数の素敵な湯口天国な温泉地です。湯口界のスーパースターのおっぱい湯口から、カエルさん湯口、女神湯口、小便小僧湯口など粒ぞろいな湯口さんがひしめく激戦区です。高校野球なら神奈川県や大阪府といった感じ。今回ご紹介する「山の森のホテル ふくずみ」にいらっしゃる「ちくわの天ぷら」湯口さんも、強豪の一角をなしています。宿は4階建ての新しい和モダンな建物。館内も綺麗で落ち着いたつくりです。
焦げアブラ硫黄の香りで強烈に塩辛いお湯
大浴場は男女別の内湯のみ。その他、貸切の露天風呂や露天風呂付客室もあります。
内湯は7、8人が入れそうな大きさの湯船がひとつ。湯使いは加水消毒ありで、かけ流しと循環の併用タイプとのこと。みたところ、湯口さんからは源泉をかけ流し、その横で加水後、浴槽内で循環をしているようでした。消毒臭のようなものはまったく感じません。
泉質は、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉。薄にごりパステルグリーンのお湯は、濃厚なアブラと硫黄をかき混ぜて焦がしたような香りで、テンションが上がります。
湯温が80℃を超えるため、加水こそされていますが、高張性の源泉の濃さがしっかり残っています。舐めると塩分強めのダシ味で、煮つめ過ぎた2日目のみそ汁といった味わい。ツルツルでありながら、ギシギシもする肌触りも個性的です。この両極端な感触を同時に味わえるのが嬉しいですよね。
食欲そそる肉厚で衣サクサクな「ちくわの天ぷら」湯口さん
濃厚で激熱な源泉を担当する湯口さんは竹製で、しなやか、かつ強靭な肉体。成分のおかげでモコモコに成長した析出物は、肉厚でサクサクな衣をたくわえた「ちくわの天ぷら」のようになっています。
この湯口さんから流れる源泉は超高温。熱々なちくわ天をフーフーしながら噛むと、カシュっとジューシーなアブラの旨味が口の中いっぱいに広がる、というおいしそうな妄想が膨らみます。
実際に湯口さんに顔を近づけてみると、焦がしアブラ硫黄の香りが食欲をそそり、ダシの効いた濃厚な硫黄アブラ塩味はその辺の「ちくわ天」を凌駕する中毒性があります。
温泉情報
【松之山温泉 山の森のホテル ふくずみ】
住所:新潟県十日町市松之山湯本1388-2
電話:025-596-3560
URL:https://iiyuyado.com/
泉質:ナトリウム・カルシウム-塩化物泉(高張性 弱アルカリ性 高温泉)
源泉温度:83.0℃、94.5℃
pH:7.8
湧出量:126.7ℓ/分(自噴・混合泉)
加水:あり
加温:なし
消毒:あり
利用状況:かけ流し循環併用
※訪問時の情報です(2019年9月)
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