温泉法第18条・温泉成分分析表 – 温泉会議
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温泉×○○、温泉地の多様性、ローカルな取組こそが最先端・・・。環境省自然環境局・温泉保護係長の経歴をもつ『Mr.K』が、日々心に灯す温泉へのわきあがる思い。

温泉法第18条・温泉成分分析表

時間が空いてしまいましたが、温泉日々雑感の第2弾です。

この間に、いくつかの温泉地にお伺いしました。 特に総湯等の温泉地のシンボルとなるお湯に浸からせていただきましたが、そこには普段と変わらないだろう地域の日常使いの温泉があり、温泉が人々の生活に寄り添っていることがよくわかりました。

早朝の山中温泉・総湯

今回は、温泉施設や旅館でよく見かける「成分分析表」について少し触れたいと思います。

「温泉成分分析表」は、色々な化学物質や源泉の場所などが書いてあります。これは温泉法第18条で「温泉を公共の浴用又は飲用に供する者は、施設内の見やすいところに、(略)、掲示しなければならない」と定められていることが根拠です。

 ここで「公共の浴用に供する」とあるので、実は家庭のお風呂とかには成分分析表は不要です。

そして、この表で記載しなければならないのは、①温泉の成分、②禁忌症(入ってはいけない病気や状態)、③入浴又は飲用上の注意の3種類で、*適応症(効能とは言わず、適応症と呼ばれています)は書いても書かなくてもOKです。

 ただ、皆さんが温泉に入るときに気になるのは「適応症」のはずです。そのため、お医者さん方の知見をいただき、「適応症」を環境省が通知しています。

 この適応症、禁忌症は平成26年に約30年ぶりに見直しがなされ、当時は大きな話題となりました。特に禁忌症に入っていた「妊娠中(特に初期と末期)」が削除されたことに、取材が多かったと記憶しています。

 当時、担当としても、何故記載されていたかの明確な記録が無かったのですが、「温泉は滑りやすくて危ない」、「高温が胎児に影響を与えるおそれがある」等が理由だったと推測しています(そういった文献があります)。 温泉は楽しく、気持ちいいものですが、入浴の際には注意事項をよく読んで楽しんでほしいです。

 次回は、成分分析表のもととなる「成分分析」について掘り下げたいと思います。

楠本浩史
兵庫県神戸市有馬温泉近くの出身。平成18年環境省入省。平成25年より通算6年間、環境省自然環境局において温泉保護係長ほかとして温泉行政に従事。 温泉法の解釈のみならず、「温泉×〇〇」の掛け算によって創られる「温泉地の多様性」「ローカルな取組こそが最先端」をモットーに「新・湯治」といった考え方を提案。現在は、環境省の20%ルールを活用して全国の温泉地の活性化について妄想中。
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