湯葉のような湯の花こぼれるベテラン竹湯口【川俣温泉 渓山荘】

数十分ごとに噴き出す「間欠泉」が有名な川俣温泉
関東屈指の温泉処である栃木県。
鬼怒川温泉や那須塩原温泉など、全国的に有名な温泉地もありますが、山間にポツンとあるような秘湯的な魅力の温泉地もたくさんあります。
川俣温泉はそんな秘湯的温泉のひとつ。日光市の山奥、鬼怒川沿いに数軒の旅館がたたずむ静かな場所です。定期的に噴出する「間欠泉」もあります。

山の緑が似合う素朴な宿「川俣温泉 渓山荘」
今回ご紹介する「国民宿舎 渓山荘」さんは、川俣温泉の入り口近くにあります。昭和の雰囲気を残す素朴な宿です。

お風呂は男女別の内湯と露天風呂。
また、離れに鬼怒川の流れを見ながら湯浴みを楽しめる貸切風呂もあります。


石造りの落ち着いた内湯は温泉情緒抜群。
山の景色と緑につつまれた露天風呂は、開放感たっぷりで気持ちがいいです。

泉質は、含硫黄-ナトリウム―塩化物泉。
源泉温度が70度近いため、加水してのかけ流しで湯船に提供しています。
お湯は無色透明で湯葉のような白い湯の花が可愛らしいアクセント。煮つめたように濃い硫黄の香りが最高で、飲んでみるとほんのり塩玉子味で心も身体も満たされる至福の瞬間です。

露天風呂で感じる風は心地よく、山の緑の香りを含んでいます。
そこに湯船からただよう硫黄の香りがコラボするナチュラルアロマテラピー。
しばらくお湯につかっていると、自然のアロマが身体に効いてきて、気絶しそうになるくらいうっとりしてしまうトリップ感が最高のひとときです。
露天風呂の「湯口」さん、こんにちは
しっかり時を刻んでベテランの雰囲気を醸し出す竹の湯口さんからは、熱々の硫黄泉がかけ流されています。

そこにはたっぷりと白い湯の花がたまっていて、湯葉のような風情。
私はリアルな湯葉が苦手で食べたいと思いませんが、この湯の花湯葉は食べてみたい、、

鮮度の良さそうな熱々の湯の花をさっと引っこ抜き、ハフハフしながら口の中へ。
源泉にまみれてジューシーな食感に、ほんのり濃い目の硫黄の香りが鼻を抜けます。ですが、湯の花自体の味は無味無臭でした。
噛んでも嚙んでもなかなかなくならないので、固形物を無理やり飲み込む感じで、食べ応えはあります。でもね、リアルな湯葉よりは好きですね。
山の幸を味わえる夕食

お待ちかねの夕食は、山の食材をふんだんに使用。
川魚のお刺身に塩焼き、山菜、多分牛とか豚でない何かの肉が入っているお鍋などなど。意外と脇役のコロッケが美味しかったのが印象的でした。

昭和レトロな雰囲気を残す「国民宿舎 渓山荘」さん。
豪華さはありませんが、素朴でアットホームな雰囲気の宿でした。
そしてなんといっても露天風呂の湯口さんは必見。ぜひ会いに行ってみてくださいね。
温泉情報
【川俣温泉 国民宿舎 渓山荘】
住所:栃木県日光市川俣865
電話:0288-96-0282
URL:http://www.keizansou.jp/
泉質:含硫黄-ナトリウム-塩化物・塩化物泉[硫化水素型](低張性 中性 高温泉)
源泉温度:68.1℃
pH:6.6
湧出量:84.5ℓ/分(動力)
加水:あり
加温:なし
加温:なし
消毒:なし
利用状況:かけ流し
※訪問時の情報です(2019年7月)
◆ユグチストのInstagram
https://www.instagram.com/onsen_yuguchist/
◆ユグチストのnote
https://note.com/ayumukomatsu13/